WEB担ひよこ 開発を外注しようと思うんだけど…会社がありすぎて選べないよ!
クアリタくん 外注先は、プロジェクトの成功に関わるとっても大事なところだから基本を説明するよ!基本的にはこの4つのどこかに発注することになるね。
4つの外注先について、詳しく説明していきます。
クアリタくん WEBページやLPであれば、「制作会社」に外注することだね。
UIよりもデザインやインパクトにこだわりたい場合は向いているかも。
制作会社は、主にHPやLPなどを専門的に制作している会社です。
デザイン面で強みがあり、コーディング機能だけを持っている場合が一般的です。
(コーディング:WEBデザイナーがデザインした設計を元に、HTMLやCSSでブラウザ上から動作するように作り込んでいくこと。)
小規模な会社であれば、営業・ディレクター・WEBデザイナーから成り立っており、少し規模が大きくなればイラストレーターやコーダーも在籍していることが多いです。
会社のウェブサイト制作などシステム設計が複雑でないHP制作をしたい場合やLP(ランディングページ)など、インパクトのあるデザインで制作したい場合などはデザイン面に実績と強みがありそうな制作会社の利用がオススメです。
制作会社だけではフロント/サーバーサイドエンジニアはいないことが多いので、WEBサービスやアプリを制作することができない場合もあります。
クアリタくん 制作会社と似ているけど、一般的に制作会社より多くエンジニアが在籍していて、WEBサービスやアプリの開発までできるのが開発会社だよ。
規模が小さい会社であっても、開発知識が豊富な開発ディレクターやプロジェクトマネージャーがついてくれることが多く制作に関するディレクションを任せながらサポートしてもらえます。
また、納品後のメンテナンスやサポート体制が整っているのも魅力です。
IT関連の知識・前例が少ない企業は、まずはいくつかの開発会社を比較しみるのが安全です。
自社にIT関連に詳しい人がいない場合などは、開発会社に発注することでWEBサイトなど表に見えるものだけではなく、システムの裏側のことまでプロにいちから頼ることができます。
開発に強い開発会社であっても、IT関連なら何でも引き受けられるわけではありません。
それぞれ得意分野があるので、システム開発では輝かしい実績を残している企業もアプリケーション制作はまったく行っていないというケースも…。
もちろん、エンジニアのスキルレベルも会社によって大きく異なります。
これまでの実績や、こちらの要望への対応などから、やりたいことを叶えられる開発力がありそうか?を確認しましょう。
また、発注内容にもよるものの、費用は決して安くないので予算の確保は必要です。
最近はサブスクリプション型といって、毎月の定額料金で開発業務を依頼できるようなシステムもありますが、その場合は開発のスピードが遅延しないように注意しましょう。
クアリタくん 自分で制作会社を探すのは面倒…という場合は、
WEB広告などの代理店に仲介してもらうこともできるよ。
WEB広告やSNS、イベント展開などを使ったマーケティングを代行してくれるWeb広告代理店に制作を依頼することも可能です。
大手の代理店であれば制作部隊を持っている会社もありますが、制作部隊にエンジニアまでいることは少なく(コーダーはいる)制作は外注の場合が多いです。
そのため、代理店によっては適切な制作会社を仲介してくれるサービスがあります。
メリットは、マーケティングについての知識とスキルが豊富なこと。
実はサービスやWEBサイトは作って終わりではなく、その後の運営がとても大切です。
開発の時点で、後の運営(アクセス数の解析、広告の打ち方、改善点の洗い出しなど)を見据えておければ、後から余計な手間がかかりにくいです。
代理店を外注先にするのが向いているのは、オリジナリティやトレンドに敏感な企業です。
WEB広告代理店は、膨大な市場データを保有していることが強みです。
前例を踏まえて、効果的でありながらユニークな提案をしてくれるかもしれません。
また、SNSなど最新のツールを大きく展開していきたい企業にも、トレンドに詳しいWEB広告代理店とのパートナー契約は向いています。
料金体系の複雑さに注意しましょう。
開発費に加えて、運用費やマーケティングの料金などが別途請求されるケースも珍しくありません。
代理店がうまく制作会社を仲介してくれる場合は良いのですが、間にもう一つ企業が入っていることで制作側とスムーズにコミュニケーションできなくなるリスクもあります。
間に入る企業が増える分コストも上がってしまうので、契約プランをしっかりと詰めておくことが肝心です。
また、デザインや企画のインパクトだけを重視して、クライアントの意図にそぐわない提案をしてくる代理店もあります。
同じコンセプトを共有して制作を任せられる相手かどうか、複数の企業を比較するのも選び方のポイントです。
クアリタくん 社内にITに詳しい人がいるなら、
フリーランスの人に作業をお願いすることも可能だね
Webサイトやシステム開発を個人で請け負っているデザイナー、エンジニアも増えてきました。
SNSやクラウドソーシングなどのサービスを利用すれば、彼らと簡単につながります。
フリーランスに依頼するメリットは、企業よりも費用が安くなることが多い点です。
また、企業よりも個人で仕事をしている人の方がフットワークが軽い傾向にあり、前例のない企画でも内容に興味を示せば前向きに動いてくれることもありえるのです。
信用できる人脈がある&ITに詳しい担当者がいる企業ならフリーランスを探してみるのは得策です。
上層部の知り合いだったり、得意先から紹介してもらったりすれば実力のあるフリーランスと出会いやすくなります。
また、依頼先のネームバリューにこだわらず、ビジョンを共有できる相手を探している企業とも相性は良いでしょう。
一方、フリーランスのデザイナーやエンジニアは実力にばらつきがあります。
Web開発者は資格こそ多いものの、名乗るためにライセンスが必要なわけではありません。
そのため、経験の浅い人間でも簡単にプロフェッショナルを自称できます。
また、発注側がディレクションやマネジメントをしなければいけなくなるので、IT関連の知識が少ない担当者にとってはかなりリスクの大きい選択肢と言えます。
フリーランスの実績を細かく調べ、過去にトラブルを起こしていないと判断したうえで契約を結ぶことが肝心です。
WEB担ひよこ ひよこは担当者になったばかりだから、開発会社に依頼しようかな。
とはいえ会社がたくさんあって困っちゃう…
そうは言っても、初めてWebやシステム開発を外注するのであれば、候補先の長所も短所もなかなか分かりません。
複数の依頼先を比べてみて初めてそれぞれの個性が見えてきます。
制作会社の比較サービスでは、複数のWeb制作会社が登録しており、同じ条件下で料金や実績を比較できるサイトもあります。
こうしたサイトでは簡易的に見積りをすぐ示してもらえるのもメリットです。
比較サイトは、知識がゼロの状態でIT関連のプロジェクトを始動させたい企業にもおすすめです。
また、外注先の選定にあまり時間をかけられないケースでも役立つでしょう。
ある程度候補先の見当をつけてから交渉を始められるので、多くの企業と同じ話を何度も繰り返す手間が省けます。
ただし、比較サイトでは見積りと実際の費用がかなり変わってくることも少なくありません。
簡易見積りは営業活動の一環なので、魅力的に見えるよう安く提示する傾向が顕著です。
細かいヒアリングを経て金額が変動するのも当然です。
また、サイトによっては選択肢が多いように見えて、質の悪い業者ばかり集まっている可能性もゼロといえません…。
見積もりが安い企業に発注が多くなる傾向があるため、実力がある制作・開発会社は少ないサイトもあります。
サイト側からヒアリングをしてもらえるかなど、サポート体制も含めて利用する場所を選びましょう。
開発の外注は、「お願いします」と言えば数ヶ月後に「できました」…とスムーズにいくものではありません。
依頼から最終納品までに、たくさんの工程とコミュニケーションを必要とします。
どんなものができることが最終ゴールなのか、予算は、スケジュールは、仕様は…など相談しながら進めていきます。
そのため、担当者がこちらのやりたいことやビジョンをどのくらい理解してくれるか、わからない専門用語や知識を説明してくれるか、リスクを開示してくれるか、トラブルが起きた時どんな対応をしてくれるか…などのコミュニケーション面で不安が無さそうかを確認するのもとても大切です。
UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザー側から見える画面のことです。
その画面でユーザーがどのように情報を表示/入力するか?操作するか?を設計するのがUI設計です。
WEBサイトを作る上でも、アプリを作る上でもUI設計はとても大切な要素です。
しかし、実態としてはプロが作るHPやLPであっても、きちんとUIが設計されているものばかりではありません。
制作会社や代理店などでは、かっこいい/かわいいデザインのようなインパクトが重視されてしまう場合があるからです。
また、広告を得意としている企業の場合も、使いやすさよりもインパクトが重視される場合があり、本来の「ユーザーが使いやすいように作る」というWEBサービスやアプリのUI設計と大きく離れてしまうことがあります。
もうひとつ、どこまで「スマホファースト」で考えてくれるか、というのも見極めるポイントになります。
サービスにもよりますが、現代はBtoC系のサービスであれば8割のアクセスがスマートフォンから…という時代です。
以前はPCでの閲覧を中心に考えて、スマートフォンはおまけ程度で後から考える時代もありましたが小さい画面でのUI設計の方が当然難しいので、まずはスマートフォンで先に考える必要があります。
また、スマートフォン特有のスクロールやスワイプ、フリック入力などの動きも考慮しなければいけません。
外注先によってはUI/UXデザイナーというような役割の人がいる場合もあるので、その企業でどこまでUI設計にこだわってくれそうかを見極めてみましょう。
クアリタくん 自社の状況、外注先の開発力、得意分野、業界知識の有無、予算を総合的に見極めてね!
WEB担ひよこ いくつかの会社に同じことを聞いて、比較の材料にしていくのがコツなんだね!
※本記事は2020年4月時点の情報を元に作成しており、技術的な情報などは随時修正の可能性があります